井口的詩的感情的井口論

釣りとハロプロネタがメインのちょっと格闘技が好きなおっさんのブログ笑

修斗へ

広島で亡くなられた方々のご冥福を、心よりお祈りいたします。


漆谷戦後に初めて口にした「修斗」への思い。
「ライセンスをよこせ!」。

俺は中学の頃からの「格闘技通信」ファンで、「シューティング」の頃から
その技術紹介に目を輝かせては真似ていたものだ。

テレビ東京の夜中の番組で特集があった時も、もちろん録画し、何度も見た。

坂本さん、朝日さん、川口さん、山田さん。
初期シューターが映っていた。

ここまで読むと、「前からやりたかったんだ」と思う方々もいるだろう。
が、実は一度も「やりたい」とは思わなかった。

高校でレスリングを始めたのも、あくまでも「プロレスラーになる為」であり、
当時は「U系」より、「ルチャ」に憧れていたのだ。

だから、「デモリッション」でした発言に、「修斗」への「憧れ」はなかった。
欲しかったのは「ライセンス」のみ。

なぜか…

当時在籍していたジム「[B-CLUB]」は、プロレス団体「バトラーツ」が運営しているジム
だったのだが、池田大輔(現:フーテン)さんや、田中稔(現:フリー)さんら主力人気選手の
大量離脱により人気は低迷。越谷の桂スタジオで細々と興行をやる程度。専門誌にも大して
扱われず、露出もなかった。一番の「売り」だった筈の「プロレスラーが指導」という
のもほぼ閉店開業状態。
直に指導をしていたのは俺で、「プロレスラーが指導」を求めてきた会員さんに対しては、
今でも思うが「申し訳ない」気分でもあった。
が、事実、[B-CLUB]は「プロレス団体云々」のジムから、「総合格闘技ジム」としての脱却期でも
あったと思う。実際、会員の大会参加成績は良くなっていた。

それでも「売り」になるのは「プロレスラー」。広告塔だ。しかし、如何せん「メジャー」ではない。
露出がない…。が、何とか会員を入れなければ運営もままならない。

そこで考え付いたのが、俺自身の「総合五連勝」という実績だった。
漆谷選手に勝ち、有名になり、誌面に載り、「修斗のライセンス」を持っていれば、これは「良い宣伝になる!」
と策略したのだ。
ジムの長が何の肩書も持たぬより、「ライセンス」なり「ランカー」というものを持っていれば、
それだけで「宣伝」にもなるだろうし、「説得力」にもなる。

が、今思えば、そんなのは何の「宣伝」にもなる筈もなく、「説得力」もあったもんじゃない…。
しかし、当時の俺にそれを疑う余地はなかったのだ。
それが「ベスト」だと思っていたし、「マスト」だと感じたのだ。

そう、「修斗への道」はただの「ジムの宣伝」の為であったのだ。
だからこうも言った筈、「ライセンスだけでいい。試合はやらねぇ!」ってね。

結局その後「解雇」になり、俺の選択肢が「正解」だったのか「不正解」だったのか、
答えは知らないのだが…。ま、少なくとも何名かの会員には良い刺激になったんじゃないかな?

あ、蛇足だが、当時は「ボクシングのプロライセンス」も取りたいと思っていたのだ。
うん、もちろん、「ジムの宣伝」の為にね。