ボクシングジム。
怒りを表現するかのようなサンドバック打ち。
悲しみを忘れるかのようなスパーリング。
苦悩をかき消すためのスピードバック。
どれも、汗と、正に「涙」にまみれた風景。
はたと遠目にその光景を見ると、何とも奇怪な
魑魅魍魎共かなと。
「魂」まではいかなくとも、「心」を浄化するような
ボクシングをした方が、見た目は美しいでしょう。
怒りや悲しみや苦悩を、八つ当たりしても答えもなく、
応えてもくれないだろう。
汗で心の闇を洗い流し、握った拳で夢の糸を繋ぐ。
叩いたバックの音は、未来へのノック。
そんな怒気にまみれたノックじゃ、純白な扉は開かない。
チータも言ってるぜ?
人生は、ワンツーパンチ。
基本が大事ってことじゃねぇか?